宅建関連のWEBサイトを拝見していると、「過去問を何度も繰り返し演習しても、同じ問題を誤ってしまう」という旨の記事を目にします。受験者によって原因はそれぞれですが、どのタイプの受験者にも参考になるように、過去問を確実に解けるようになるために梶原塾で実践している方法を紹介します。
梶原塾では、「3段階に分けて過去問を確実に解けるレベルに仕上げていく」という考え方で教材の作製をおこなっています。
■第1ステップ 【キーワードチェック】
学習の初めの段階の問題演習で、問題文にマーカーを入れながらキーワードを拾っていきます。問題文から事例設定を読み取る訓練とその問題で何が問われているのか(=出題論点)を読み取る訓練です。この作業を丁寧に行うことで、出題論点を明確に読み取る能力が身に付いてきますし、解法の手順が必要な問題を解く際にも、手順に沿って問題を解いていくことができるようになっていきます。
普段から問題文中のキーワードにアンダーラインや波線を入れながら問題演習することが大事です。本試験のときや難解な問題のときだけ対応しようとしてもできないです。真っ新な過去問集と、問題文が汚れた二つの過去問集を用意するのも一考です。
■第2ステップ 【図解】 【出題論点チェック】
過去問集を使った問題演習をマイペースでおこないます。「このページの知識はどのような形で出題されるのか?」という視点で、解くのではなく、テキストと解説を参照しながら過去問集を‘あたって’いきます。A→Bの図解を行いながら演習することで、問題文から事例設定を読み取る能力を身につけていきます。
はじめから上手に図解できる受験者は少数派です。
問題を解く際に登場人物の権利関係の図解が必要なものについては、過去問集の解説欄に図解していますので、これを書き写すことから始めることでマスターできるようになる作業だと考えています。
また、過去問演習をおこなう際には、必ずテキストの記述と照らし合わせて、テキストの該当箇所に赤印を入れる「出題論点チェック」を行うのが大事です。この足跡を残す作業をすることで、頻出事項が一目瞭然になり、再度の復習も効果的に行うことができますし、「なぜ○になるのか、なぜ×になるのか」、一肢一肢の理由を探る学習の実践編ということにもなります。
ただし、この段階では、「テキストを参照すれば、解答できる、自分に説明できる」レベルに到達することが目標ですので、知識をあてはめる作業は、あえてテキストを参照しながら行うことを推奨しています。
そして、少なくともこの段階までは、問題を正答できるかどうか、問題を解けるかどうかなんて関係ないです。テキストの該当箇所をすばやく開くことが出来るようになるのが大事です。
■第3ステップ 【上下左右の確認作業】 【関連項目の確認作業】
過去問演習をしたら過去問集の解説だけで終わらずに、テキストに戻っての「上下左右の確認作業」や「関連項目の確認作業」を丁寧に行うことが大事です。
各受験生の持ち時間にもよりますが、合格者であれば最低でも3~4回転は全科目の問題演習を行ってきますし、直前期になれば、9割程度の正答率(正解率)であることが一般的です。
「過去問が解けるレベル」に達した後に、何問正解できたかではなく、1問の問題演習からどれぐらいの復習の材料を見つけることができるかが、本試験での得点能力の差となってくる部分でもあります。
これまでの宅建講師としての経験上、余裕をもった得点で合格する受験者と、そうではない受験者との違いは、問題演習をする際に、問題文に線を入れながら丁寧に事例設定を読み取って、その内容を図解して演習しているかどうかが、一番の違いなのではないかと考えています。


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